不発弾による事故例

地雷による事故例 第四弾

2005/06/14   「地雷原におけるドーザー触雷事故について」 

JMASスバイリエン指揮所主任 

1 事故の概要
 2005年4月20日スバイリエン州スバイチブ郡モノロム区(ベトナム国境付近)の田園を耕地整理のためドーザーで整地していたところドーザーの履帯で地雷を踏み(触雷)かく座するという事故があった。
オペレーターは10分程、失神したが怪我はなく無事であった。

4月28日同地で大型爆弾MK82(500LB)回収のため活動をしていたJMASスバイリエン指揮所主任以下は上記情報を警察官から入手し事故の状況を把握のため主任、、スーパーバイザー、ドライバーと案内の警察官の4名で現地を確認した。 

2 事故の状況 

 (1) 現場地図  近所の人たちの証言から
    「地雷汚染状況図」 
 

 

 (2) 事故現地 

現場は荒涼とした野原のようだが雨季には田んぼとなり稲が作られる。奥の森の線はベトナム国境

 (3) ドーザーの破損状況 

キャタピラは回収されていた。 アーム部油圧装置は破損
破損状況(後方から)触雷地点は凹地

整地作業の状況
土地は粘土質で乾季のためカチカチに硬くなっており
排土板による掘削は5センチ程度であり対戦車地雷上の
表土を取り除いただけで地雷は残り履帯で踏んだものと思われる。

 

(4) 地雷原の状況 

対戦車地雷を除去した後屑鉄回収業者が除去したとのこと。
後方に触雷したドーザーが見えます。この一帯は紛れもなく地雷原の中です。
対人地雷にも気をつけ轍や水牛の足跡を頼りに歩を進めて調査をした。

ここにも対戦車地雷があつた。
上の写真から約10m離隔していた。
水牛が地雷を踏み死亡した現場
隣の地雷除去痕から約10m離隔していた。
 
(5)その他
地雷原の近くでベトナム人青年が簡易金属探知機で屑鉄を回収していた。
地雷原であることを教えて立ち入らないよう御願いした。


 

地雷原の近隣の農家の竹やぶから回収した対戦車地雷(TM46 USSR)
地雷原に敷設されている対戦車地雷も同種と思われる。
 
3 後の処置
 (1)CMAC隊員に対し活動地域内の地雷原の場所を明確に掌握し不用意に立ち居らないよう指導徹底した。
 (2)関係機関に情報提供(CMAC,警察、村役場等)特に住民の立ち入りを制限する等の依頼 

 

4 余談
事故現場は田圃の中で稲刈の跡が有りました。地雷原で稲を作っていたのです。
ドーザが触雷した付近は10m~20m間隔で地雷を取り除いた跡やクロバイ(水牛)が事故死した跡が生々しく残っていました。汚染地図を見たら紛れもなく地雷原の中でした。

 柵も標識、表示もなく農民がそこで稲を作っている現状を目の当たりにしました。

今になっては笑い話でしょうが現場には私とドライバー、スーパーバイザーそして案内の警察官の4人で行ったのですが現場までの道は牛車の轍がついただけの悪路でしかもところどころ泥濘があり泥濘を避け田圃の中をどんどん行きました。

現場に着き調査を開始したのですがどう見ても地雷原内なので「地雷原には対戦車地雷ばかりでなく対人地雷も有るぞ、注意しろ」と身振り手振りで指示したら急に全員が固まってしまいました。

轍やクロバイの足跡を頼って歩くよう指示し現場を確認しました。

帰り道はどんなに道が泥濘でいてもドライバーは迂回することなく苦労して帰ってきました。

来た時の道を通れば良いのに・・・・一寸脅しが効きすぎました。

地雷原と分っていても自分たちの土地であり危険を押して稲を作らざるを得ないのがカンボジアの現状なのです。

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